2015年7月13日月曜日

鉄道模型用電圧制御ユニットの実験

さて、タイトルは仰々しいが、要は電圧制御により模型を動かすための実験である。PWMも電圧制御の一種であるが、高速でON-OFFが繰り返されるので、音(当方のコントローラーではこの音を逆手に取って駆動音としてならしている)やモーターの種類によっては発熱などの問題点がでてくる。さて、鉄道模型メーカーが販売しているパワーパックやパワーユニットは、上記のPWM方式とさらに、可変電圧制御もしくは電流制御により模型を駆動させるものである。鉄道模型とくにNゲージの仕様では電圧は0〜12Vであり、モーターへ流す電流を多くすればモーターが早く回り、模型も速く動く、電流を流すためには電圧を上げるという動作を行なっている。

さて、今回実験用に製作したのは、PチャンネFETを用いたハイサイドスイッチタイプの可変電圧装置である。簡単に言うと、12VをPWM制御にて任意の電圧(0〜12V)まで変化させ、それをレールへ供給するものである。PWM制御を行っているが、回路上にはLCフィルタというローパスフィルタを設置することにより、出力信号は平滑され前述したノイズ(音)の成分は入っていない。下の画像は平滑した出力をオシロスコープにて計測した様子である。

実験ではそこまで大きな電流がながれていないので、平坦な信号であるが、出力に応じてコイルやコンデンサの数値を吟味しなければならない。

 
さて、なぜ、このような実験をしているかというと、HOゲージや長編成のNゲージを制御する場合は最大で15V、3A程度の容量が必要と考える。といっても、3Aというのは、通常では考えがたい電流であるが、重連(モーター車が複数)や重量の重い車両の場合にはそれなりに必要かと思う。また、今回はマイコンを使用しているので、出力電圧や電流に応じたフィードバック制御が可能になる。これは定速度運転や自動運転、過電流時の安全制御に有用である。

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